フェリーで中国に行こう! 新鑑真号を紹介します


みなさんはフェリーで中国に行ったことはありますか?はっきり言ってお金も時間もかかり、使い勝手が良いとは言えません。でも船で日本を出国するって無性にワクワクしますよね。というわけで僕は世界一周で日本を旅立つ際にフェリーを使って出国しました。

今回は当時の様子を振り返りながら、フェリー「新鑑真号」を利用して中国に行く方法を紹介します。

新鑑真号の概要

新鑑真号は神戸、あるいは大阪を出航して、2泊3日かけて上海まで運行しているフェリーです。地図で見ると下のような航路になっています。

出航日は毎週火曜日と決まっており(上海発、神戸着の便は毎週土曜日発)、隔週で出港する港が神戸と大阪で交代になっています。運賃は一番安い二等で片道20,000円。下記の公式サイトから予約をし、港で運賃を支払えチケットを渡してもらえます。

なおチケット購入の際には現金しか受け付けてくれません。出国前に両替をする人も多いかと思いますが、運賃分の日本円は残しておきましょう。

鑑真号の乗り方

僕が出航したのは神戸ポートターミナル。三宮からポートライナーに乗り、最寄り駅の「ポートターミナル」で下車してすぐのところです。


朝の10時ぐらいから出国審査が始まります。係の人にパスポートを渡して、「いってらっしゃい」とか声をかけてもらって、それでおしまい。簡単です。フライトのような面倒くさい荷物検査もありません。

出国審査が終わったらいよいよ新鑑真号に乗り込みます。


なお出航予定時刻は11時半のはずなんですが、10時50分にはなぜか出航していました。ポートターミナルでやることは特にありませんので、とっとと船に乗り込みましょう。

船内の様子

僕が予約したのは一番安い二等室(和室の大部屋)。他の人の旅行記を調べたら、いろんな旅行者と触れ合える二等室がおススメとあったからだったんですが……

 貸し切りでした。。布団は4枚敷いてありましたが利用者は僕だけです。得したような、損したような。室内には古めかしいブラウン管のテレビが置いてありました。少なくともNHKぐらいは映っていたはず。

下の写真は船内のロビー。たくさんの中国人でにぎわっていました。というか日本人は僕以外に誰も見かけませんでした。


 船内のレストランで食べた食事。船内クルーは基本的に中国人です。怪しい日本語はしゃべってくれます。英語はほぼ通じませんでした。


日本列島から遠ざかるとインターネットはつながりませんが、船内にはWi-Fiがあります。ただし利用するには暗証番号が書かれたカードを買わなければなりません。500MBで800円、日本のキャリア並みに強気な料金設定になっています。せっかくの船上の時間ですので、ネットは遮断して海原の景色でも見たほうがいいと思います。

 甲板からの眺め

船は神戸を出航した後に瀬戸内海を横切り、明石海峡大橋、瀬戸大橋、来島海峡大橋を順にくぐっていきます。こんなアングルから橋を見ることはなかなかないので、新鮮ですよね。あいにくの天気でしたが、甲板に出てきれいな瀬戸内海をぼーっと眺めているのは気持ちよかったです。
明石海峡大橋

瀬戸大橋

来島海峡大橋
 1日目の夜に門司港の夜景も見ることができます。その後はずーっと代わり映えしない景色が続きます。部屋でぼーっとして過ごしましょう。ちなみに僕の2日目の歩数は1,339歩だけでした。。

3日目の朝10時ぐらいに上海に到着しました。黄浦江という川を少し上がったところにターミナルがあります。大陸に近づくとフェリーや漁船、ちょっとした軍艦(?)のような船が増えてきて気分が高揚したのを覚えています。


 感想

2泊3日という時間はかかりましたが上海にたどり着くことができました。移動のコストパフォーマンスだけで考えてしまうと非常に効率が悪いと言わざるを得ません。しかし瀬戸内海クルーズ+2泊の宿+移動と考えれば悪くはないと思います。何よりも船で日本を離れるとき、そして海の彼方に異国の地が見えたときの高揚感は他では得られません!中国に旅行に行くときに時間に余裕がある場合はぜひチャレンジしてみてください!

ちなみに僕は上海に上陸した30分後にさっそく詐欺師に騙されてボラれました。。そのうち体験記でも書きます。

また中国ではGoogleやLINEといったアプリ・サービスが使えません。事前にVPNを利用できるように設定しておきましょう。