実体験 ロンドンで偽警官に騙されて大金を失った話4 まとめ編


合計3回にわたってお伝えしてきました僕の偽警官体験。今回はまとめ編です。

偽警官事件の要約

ロンドンの暗い路上で劇場型の偽警官詐欺に遭う。クレジットカードを盗まれた上にまんまと暗証番号まで教えてしまい、約90万円を使用される。

警察にポリスレポートをもらいに行くも、ロンドン(イギリス?)では紙のレポートは基本的に発行しないらしい。ついでに本物の警察官には「なんで番号教えちゃったの!?」とこっぴどく叱られる。さらにパニック状態になって空港を間違える&飛行機に乗り遅れるという大失態を犯す。

カード会社に補償の相談をしたが、暗証番号を教えてしまったのは本人の過失に相当するため、基本的には補償できないとのこと。粘り強く交渉した結果、38万円は回収できた。

※詳細については過去の記事を参照ください







被害に遭わないための対策

最後にこんな詐欺に遭わないための対策を紹介します

目的地に向かう前に治安情報と詐欺の手口をリサーチする

外務省の危険地帯情報を見るのも大事ですが、それだけでは今回のような詐欺に対応できません。現地の日本大使館のウェブページや旅行ブログなどを見て典型的な詐欺の手口を理解しておきましょう。

今回のような偽警官詐欺のほか、勝てないゲーム詐欺、署名詐欺、ミサンガ押し売りなど手口はある程度決まっています。「こんなコテコテの詐欺ならすぐにわかる」と思っていても、知らないと騙されちゃうんです。

大きな荷物を持って移動する際は昼間にする

 大きなバックパックやスーツケースを持っているということは、貴重品を身に着けているということです。スリや詐欺師は間違いなくそういう時を狙っています。特に危険なのは人通りが少ない夜。夜の移動は基本的にはやめましょう。冬は日が短くなるのでバスや電車の発着時刻が明るい時間か注意が必要です。どうしても夜間に移動しなければならない場合はタクシーを使う、回り道でもいいから人通りの多い通りを歩くなど工夫してください。
※国によってはタクシーに乗ることも危険な場合があります。タクシー強盗とか。これも事前にリサーチしておくといいと思います。

大きな荷物を持って移動するときは話しかけてくる相手を無視する

上記のように荷物を持っているときは狙われています。特に日本人はターゲットにされています。話しかけてくる人は無視してください。

これ、ある程度旅に慣れている人ほど注意が必要です。旅が長くなるほど現地の人や他の旅行者に助けられる機会も増えていることでしょう。だからつい困っている人を見かけると「今度は自分の番だ」と思って助けたくなってしまうんですよね。でも荷物を持っているときは心を鬼にして"Sorry, I have to go"と言いましょう。

警官を見たら詐欺師と思え

街で話しかけてくる警官なんて基本的にいません。それに正規の警官なら路上で持ち物検査は絶対にしません。とりあえず警官と名乗ったら条件反射的に詐欺師と思うようにしておけば間違いないと思います。

偽警官だとわかったら無視する、走って逃げる、大声をあげるなどして助けを求めるようにしてください。

暗証番号は絶対に教えない

 暗証番号を教えてしまうと本人の過失となり、基本的に補償を得ることができません。日常生活でもそうですが、暗証番号の取り扱いには気を付けましょう。たとえば店頭でカード払いするときは、暗証番号が覗かれないように手でガードしましょう。また暗証番号は入力することはあっても口頭で伝える機会はあり得ません。口頭で教えてと言われた瞬間に相手は詐欺師で確定です。

本当は暗証番号の管理についてはカード会社や銀行がもっと周知をするべきなんですけどね。確かにホームページの隅っこに小さく書いてあったり、あるいは何度も送られてくるどーでもいいメールに埋もれてたりするんですが、それじゃ伝わらなくないですか?

身の危険を感じたら言うとおりにする

 偽警官詐欺では相手が3人の場合が多いと思います。場合によってはナイフなど携帯している可能性もあるでしょう。偽警官だと見抜けた場合でも身の危険を感じたら言う通りにしてください。特に南米では相手が銃を所持している可能性もありますから、言うとおりにしてください。お金は失ってもどうにかなります。

 カードの利用枠は不必要に高くしない

カードが悪用された場合は限度額まで使われる恐れがあります。滅多にカードを使わないのに限度額を100万とかにするのはかなりリスキーです。

被害に遭った時はまず落ち着く

 前の記事に書いた通り、パニックになった僕は空港を間違えて飛行機に乗り遅れました。まずは落ち着くこと。簡単なようで難しいんですけどね。

カード被害に遭った時はダメ元でも交渉する

 本人の過失による被害は基本的に補償してもらえません。ただしカード会社や状況によっては全額、あるいは一部を補償してもらえる場合があります。ダメ元でかまいませんので粘り強く交渉しましょう。

最後に

というわけで僕はまんまと50万円以上を失ってしまいました。。今はこうやってブログのネタになっていますが、当時はかなりしんどかった記憶があります。これらの記事が一人でも多くの人の役に立てば幸いです。